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トイレリフォームにおすすめの収納アイデア

トイレのリフォームで「もう少し収納が欲しい」と感じている方はとても多いはずです。トイレットペーパーのストック、掃除ブラシ、洗剤、サニタリー用品、芳香剤。ひとつひとつは小さいのに、置き場所が決まっていないと床やタンクの上に散らかり、掃除のたびに動かす手間が生まれます。トイレが片づかない原因は、収納が少ないことではなく「置き場所が決まっていないこと」です。

とはいえ、棚を増やせば解決するわけでもありません。実際、リフォーム後の後悔で多いのは「棚を付けすぎて圧迫感が出た」「高すぎて結局使わない」「オープン棚にほこりがたまって掃除が増えた」といった声です。トイレリフォームの収納は、量よりも配置と取り出しやすさで決まります。

このページでは、収納タイプごとの特徴と費用、高さや奥行きの決め方、見せる収納と隠す収納の使い分け、賃貸でもできる方法、そしてよくある失敗の回避策までを順番に整理します。読み終える頃には、業者に「こういう収納にしたい」と具体的に伝えられる状態になっているはずです。

まず「何を、どれだけ置くか」を決める

収納計画で最初にやるべきなのは、棚を選ぶことではありません。トイレに置きたい物を書き出すことです。ここを飛ばして「とりあえず吊戸棚」と決めてしまうと、サイズが合わずに使いにくい収納ができあがります。

トイレに置かれることが多いのは、次のようなものです。

  • トイレットペーパーのストック(何個置きたいかで必要容量が大きく変わる)
  • 掃除用ブラシ、便座クリーナー、洗剤などの掃除グッズ
  • サニタリー用品、小さなお子さんがいる家庭ならおむつや踏み台
  • 芳香剤・消臭スプレーのストック
  • 予備のタオル、掃除用の使い捨てシート

特に差が出るのがトイレットペーパーです。買い置きを1パック(12ロール)まるごと入れたいのか、4個ほど置ければ十分なのかで、必要な収納の大きさはまったく変わります。12ロールを収めるには、幅と奥行きが25cm前後で高さ40cm以上のスペースが必要になり、これは吊戸棚1つ分に相当します。逆に4個程度なら、壁の厚みを利用した奥行き15cmの埋込棚で足ります。

書き出したら、それぞれを「すぐ使う」「たまに使う」「見せたくない」の3つに分けてください。すぐ使う物は手が届く高さのオープンな場所へ、たまに使うストック類は高い位置へ、見せたくない物は扉の内側へ。この振り分けができていれば、あとは収納タイプを選ぶだけです。

リストアップは家族全員でやるのがおすすめです。「そんな物まで置いていたのか」という発見が必ず出てきます。

収納タイプ別の特徴と費用

トイレの収納は大きく4種類に分けられます。それぞれ費用も工事の規模も違うので、予算と目的に合わせて選びましょう。

タイプ 費用の目安 工期 特徴
吊戸棚(既製品) 3万〜8万円 半日 収納量が大きい/圧迫感が出やすい
埋込収納 3万〜6万円 半日 出っ張りゼロ/壁の構造に左右される
手洗いカウンター一体型 15万〜30万円 1〜2日 収納力最大/スペースと費用が必要
後付けラック・突っ張り棚 3千〜2万円 即日 工事不要/耐荷重と安定性に注意

吊戸棚は、便器の上のデッドスペースを使うもっとも一般的な方法です。既製品なら3万円前後から設置でき、工事も半日で終わります。収納量は十分に確保できますが、奥行きが深すぎると頭上に圧迫感が出るので注意が必要です。目安は奥行き20cm前後。それ以上深いものは、立ち上がったときに頭をぶつける原因にもなります。

埋込収納は、壁の内側(間柱と間柱の間、通常は幅約36cm・奥行き約10〜13cm)を利用して棚をつくる方法です。壁から一切出っ張らないため、狭いトイレでも圧迫感がまったく出ないのが最大の利点。トイレットペーパーがちょうど収まる奥行きが確保でき、見た目もすっきりします。ただし、壁の中に柱・筋交い・配管・配線がある場所には施工できません。また外壁に面した壁は断熱材が入っているため避けるのが基本です。施工できるかどうかは現地調査で判断してもらいましょう。

手洗いカウンター一体型のキャビネットは、収納力では圧倒的です。手洗い器の下がまるごと収納になり、掃除道具からストックまで全部隠せます。一方で費用は15万円を超え、床面積も取ります。またメーカー製の一体型ユニットは、故障したときに周囲のパネルごと交換が必要になり、修理費が高くつくという弱点も知られています。10年20年で考えるなら、便器と収納は分けておくほうが結果的に安く済むという判断も十分に合理的です。

後付けのラックや突っ張り棚は、工事不要でその日から使えます。数千円から用意でき、失敗しても入れ替えが簡単。まず試してみて、本当に必要な容量が分かってから造作収納を検討する、という進め方も現実的です。

高さと奥行きは「誰が使うか」で決める

収納で一番後悔が多いのが高さの設定です。ショールームや図面上ではちょうどよく見えても、実際に毎日使う家族には届かなかった、というケースが後を絶ちません。

目安として、立ち上がった状態で手が届きやすいのは床から110〜130cm前後です。ここにはすぐ使う物を置きます。吊戸棚のように床から160cm以上の位置になる収納は、背伸びしないと届かないため、普段使わないストック専用と割り切るのが正解です。

一方、身長の低いお子さんや高齢のご家族が使う場合は、この高さでは届きません。その場合は、便器の横や手洗い器の下など低い位置に第二の収納を設けると、家族全員が使える状態になります。上下2段構成にして「上はストック、下は日常使い」と役割を分けるのが定番の解決策です。

奥行きは12〜18cm程度が扱いやすい範囲です。これはトイレットペーパー1個(直径約11〜12cm)がぴったり収まり、かつ通行の邪魔にならない寸法だからです。奥行き25cmを超えると、奥の物が取り出しにくくなり、結局手前しか使わなくなります。深ければ便利という考え方は、狭いトイレでは通用しません。

ココに注意


図面や打ち合わせだけで高さを決めないでください。工事前に、実際にその高さにメジャーを当てて、家族に手を伸ばしてもらうのが確実です。数センチの違いが、10年間の使いやすさを左右します。

見せる収納と隠す収納を使い分ける

トイレをすっきり見せるコツは、すべてを隠すことではありません。全部を扉の中にしまうと、今度は「何がどこにあるか分からない」「扉の開け閉めが面倒」という別の不便が生まれます。実際に使いやすいのは、一部は見せて、生活感の出る物だけ隠すというバランス配置です。

見せてよいのは、デザイン性のあるペーパーホルダー、予備のタオル、小さな観葉植物やディフューザーなど。逆に隠したいのは、掃除ブラシ、洗剤ボトル、サニタリー用品、ゴミ箱まわりです。この振り分けをしておけば、扉付き収納は最小限で済み、費用も抑えられます。

掃除のしやすさも収納の選び方に直結します。床に物を置かないことを徹底するだけで、掃除の手間は目に見えて減ります。掃除ブラシは壁掛けタイプやマグネット式ホルダーにする、ゴミ箱は壁付けか吊り下げ式にする、といった「浮かせる収納」が有効です。床がすっきりしていれば、掃除シートで一拭きするだけで終わります。

素材選びも見落とせません。トイレは湿気がこもりやすく、洗剤や水がかかることもあります。メラミン化粧板や樹脂系の棚板は水拭きができて長持ちしますが、無塗装の木材や紙製のボックスは湿気で反ったり、においを吸ったりします。見た目が気に入っても、素材の耐水性は必ず確認してください。

賃貸と持ち家でできることの違い

賃貸住宅では壁に穴を開けられないケースがほとんどです。そのため、造作の吊戸棚や埋込収納は選べません。ただし工夫の余地は十分にあります。

  • 突っ張り式の棚やラック(天井と床、あるいは壁の間で突っ張る)
  • タンクの上に置くだけの棚(後方の壁に立てかけるタイプ)
  • マグネット対応の壁面なら、マグネット式のホルダーやポケット
  • ドア裏に掛けるフックやポケット(デッドスペースの代表格)
  • 粘着式のフックやミニ棚(はがせるタイプを選ぶ)

突っ張り式を使う場合は、耐荷重の確認を忘れないでください。トイレットペーパー12個は約2kg、洗剤ボトルを足すと3kgを超えることもあります。表示された耐荷重に余裕を持たせ、定期的に緩みがないか点検しましょう。

持ち家でリフォームするなら選択肢は一気に広がります。埋込収納、造作の吊戸棚、カウンター一体型など、家族の使い方に合わせて自由に設計できます。特に便器交換のタイミングは収納工事の絶好の機会です。便器を外した状態なら作業がしやすく、床や壁の張り替えも同時に済ませられるため、別々に頼むより費用も手間も抑えられます。

よくある失敗と回避策

最後に、実際に起きやすい失敗と、その防ぎ方をまとめます。

注意ポイント


棚を付けすぎて圧迫感が出た
狭い空間に収納を増やすと、収納量は増えても居心地は悪くなります。まず必要量を把握し、余白を残す設計にしてください。

オープン棚にほこりがたまる
トイレはほこりが立ちやすい場所です。使用頻度の低い物ほど扉付きかボックス入りにすると、掃除の頻度を減らせます。

扉が便器やドアとぶつかる
図面では気づきにくい失敗です。扉の開く方向と、入口ドアの可動域を必ず重ねて確認しましょう。引き戸式や上開きの扉なら回避できます。

買ってきた収納ケースが入らない
造作収納の内寸を測らずにケースを買うと起こります。工事前に内寸を確認し、入れる予定のケースのサイズをメモしておくのが確実です。

もうひとつ、意外と多いのが「収納を付けたのにコンセントの位置とぶつかった」というトラブルです。温水洗浄便座のコードや、人感センサー照明の配線と収納の位置が干渉すると、後から動かすのは大変です。収納・照明・コンセントは、できるだけ同じタイミングでまとめて計画しておきましょう。

なお、そもそもトイレ自体が狭くて収納を置く余地がない、という場合は、便器を薄型やタンクレスに替えて奥行きを稼ぐ方法もあります。狭い空間を広く使う工夫は次の記事で詳しくまとめています。

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よくある質問

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Q. 収納だけのリフォームでも頼めますか?
もちろん可能です。吊戸棚の設置なら3万円前後、半日で終わります。ただし便器交換や内装の張り替えを近いうちに考えているなら、同時に依頼したほうが出張費や養生費が一度で済み、総額は安くなります。

Q. 埋込収納は必ずつくれますか?
壁の中に柱・筋交い・配管・配線がなく、外壁に面していない壁であれば可能です。現地調査で壁の中を確認してもらってください。マンションの戸境壁はコンクリートのため施工できないことがほとんどです。

Q. DIYでできる範囲は?
突っ張り棚、マグネット収納、ドア裏フックなどはDIYで十分です。壁に固定する棚も、下地(間柱)の位置さえ探せば取り付けられます。ただし壁を切り欠く埋込収納は、構造や配管の判断が必要なので業者に任せてください。

Q. 収納を増やすと掃除は楽になりますか?
床に置く物が減れば確実に楽になります。逆にオープン棚を増やすと、棚板自体の掃除が増えます。「床に置かない・拭ける素材にする」の2点を守れば、掃除の手間は減らせます。

まとめ:収納は「量」より「配置」で決まる

トイレの収納は、増やせば快適になるわけではありません。何をどれだけ置くかを先に決め、家族全員が届く高さに、取り出しやすい奥行きで配置する。この順番を守るだけで、後悔はほとんど防げます。

費用の面でも、収納は決して大きな投資ではありません。吊戸棚や埋込収納なら3万〜8万円、後付けのラックなら数千円から始められます。それでいて、床に物が散らからなくなる効果は毎日実感できます。掃除の時間が短くなり、来客時に慌てて片づける必要もなくなります。

そしてもし便器交換や内装の張り替えを考えているなら、収納は必ず同じタイミングで計画してください。壁を触るチャンスは、そのときにしか来ません。数万円の追加で、この先10年の使い勝手が変わります。

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