エクステリア

エクステリアで庭を有効活用!ウッドデッキ・テラスのすすめ

庭に出ると、ほんのり木の香りと、足元に広がるウッドのぬくもり——そんな空間に身を置くだけで、ふっと肩の力が抜けていきます。

最近は「庭をもっと有効活用したい」と考える方が増えていますが、具体的に何をどうすればいいのか、イメージしにくいという声も多いもの。

そこでおすすめしたいのが、ウッドデッキやテラスの導入です。

ただ設置するだけではなく、家族団らんの場所になったり、子どもが裸足で走れる遊び場になったりと、用途は多彩。

「でもお金がかかりそう」「手入れが大変では?」といった疑問にも、しっかりお応えします。

本記事では、実際の施工経験と利用者の声をもとに、エクステリアとしてのウッドデッキ・テラスの魅力と選び方、費用の相場まで詳しく解説。

プロの視点で、理想の庭づくりをサポートします。次の休みには、もう外でお茶している自分を想像してみませんか?

快適な屋外空間を生む!ウッドデッキの驚き活用法

家族で過ごす癒しの「第2のリビング」

「外なのにリビングのようにくつろげる」——これは、実際にウッドデッキを設置した方からよく聞かれる声です。
たとえば神奈川県川崎市に住む40代のご夫婦は、共働きで忙しくても夕方になると子どもと一緒にウッドデッキで夕涼みを楽しむのが日課だとか。

確かに、屋外であってもデッキチェアやパラソルを置くだけで、室内のような寛ぎ空間が実現できます。
屋根付きのタイプなら、多少の雨でも気にせず使用できるので、より自由度が高まります。

加えて、外の空気を感じながら食事ができるのは格別。
休日の朝にウッドデッキでモーニングコーヒーを楽しむ——そんな風景、ちょっと憧れませんか?

アウトドア好きにうれしいBBQスペースとしても

最近では、庭でのバーベキューを楽しむ家庭が増えています。
コロナ禍以降、外出せずに楽しめる自宅レジャーとして注目され、ウッドデッキを「BBQスペース」として使うケースが多く見られます。

とはいえ、火を扱う以上、ウッド素材に不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
その点、耐熱塗装を施した人工木製のウッドデッキなら、安全性も考慮されています。

実際に当社が手がけた愛知県豊田市の物件では、耐熱パネルの上にグリルを置き、下に不燃シートを敷いて使用。
5年以上経っても焦げ跡一つなく、美観を保っています。

洗濯・家事にもひと役買う実用的なデッキ活用

「見た目重視でしょ?」と思われがちなウッドデッキですが、実用面でも大活躍。
中でも、洗濯物の仮干しスペースとしての活用は、主婦(主夫)層に好評です。

たとえば突然の雨。屋外に干していた洗濯物を急いで取り込む場面、誰しも経験があるはずです。
そんなときウッドデッキがあれば、屋根付き部分にサッと移動するだけで対応可能。

また、ベビーカーの一時置きや、重い荷物の仮置きスペースとしても便利。
段差の少ない設計にすれば、高齢のご家族にも安心です。

どんなタイプがベスト?ウッドデッキ素材の選び方

自然派志向に人気!天然木の魅力と注意点

ウッドデッキと聞いてまず思い浮かぶのが、天然木材を使ったもの。
レッドシダーやウリンといった木材は、色味や香り、風合いに独特の魅力があります。

例えば、千葉県船橋市で導入されたウリン材のデッキは、設置から7年経っても深みのある色合いを保ち、施主も満足されていました。
ただし天然木には、定期的な塗装や防腐処理といったメンテナンスが不可欠です。

また、素材によってはトゲやささくれが出やすい場合もあるため、小さなお子さんがいる家庭では特に注意が必要です。
コスト面でも人工木に比べやや高く、素材代だけで1平米あたり15,000〜25,000円前後が相場になります。

メンテ不要で人気急上昇!人工木のメリット

ここ数年で急速にシェアを伸ばしているのが、人工木(樹脂木)タイプのウッドデッキです。
木粉と樹脂を混ぜて成形するこの素材は、見た目が天然木に近く、それでいて腐食や色あせに強いのが特長。

事実、弊社の施工実績でも、2020年以降は約7割が人工木を選択しています。
特に人気なのが「LIXILの樹ら楽ステージ」や「YKK APのリウッドデッキ200」などのシリーズ。

価格帯は1平米あたり10,000〜18,000円程度。
初期費用を抑えたい方や、手間をかけたくない方にはぴったりです。

ただし、夏場は表面温度が上がりやすく、素足では熱く感じることも。
その場合は、日よけのシェードやタイル敷きを併用するとよいでしょう。

スチール・アルミ製フレームとの組み合わせで耐久性UP

近年では、ウッド素材とスチールやアルミのフレームを組み合わせた構造も注目されています。
たとえば「三協アルミのひとと木2」は、人工木の美観と金属フレームの安定性を両立。

これにより、構造強度が高まり、地震や強風といった自然災害への耐性もアップします。
実際に東京都多摩市のある現場では、台風後もデッキに歪みやたわみが見られず、構造の信頼性が証明されました。

費用は若干高くなりますが、安全性を重視する方には有力な選択肢といえるでしょう。

機能とデザインの両立!テラス屋根の役立ちポイント

雨でも安心!洗濯物も干せる全天候型空間

「天気に左右されない空間が欲しい」——これは、主婦層や共働き世帯からよく聞かれる要望です。
実際、テラス屋根を設置すれば、突然の雨でも洗濯物を守れます。
東京都町田市の30代ご夫婦は「部屋干し臭が気にならなくなった」と語っていました。

とくに人気なのは、ポリカーボネート製の屋根材。
紫外線を約99%カットしながらも、明るさは確保できます。
価格相場は1.5間×5尺サイズで15万〜25万円ほど(施工費込み)。

設置により、洗濯物がよく乾くだけでなく、ウッドデッキの日焼けも軽減できるため、素材の劣化防止にもなります。
機能性とデザイン性の両立を考えるなら、テラス屋根の導入は非常に効果的です。

おしゃれは足元から!タイルテラスの人気急上昇

ウッドデッキと並んで注目を集めているのが「タイルテラス」。
モダンな印象を持つデザインと、メンテナンスのしやすさが特長です。

たとえば大阪市内で施工したA邸では、LIXILのタイル建材「グレイスランド」を使用。
無機質でクールな色味が外観と絶妙にマッチし、夜間ライトアップとの相性も抜群でした。

コストはウッドデッキよりやや高めで、1平米あたり18,000〜28,000円ほど。
ただし耐久性に優れ、経年劣化が少ない点は魅力です。
また、火や水に強く、BBQやビニールプールにも適しています。

一方で「冬場は冷たくて使いにくいのでは?」という声もありますが、ラグマットやウッドパネルを敷くだけで十分に快適性を補えます。

外構全体と調和したデザインを考える

エクステリアは“家の顔”とも言われます。
つまり、ウッドデッキやテラスだけでなく、門柱・玄関アプローチ・植栽との調和が重要です。

特におすすめなのは、素材やカラーの統一感を出すこと。
たとえば、フェンスとテラスを同じ木調でそろえれば、統一感が生まれ空間が広く見えます。

一方、色味を変えすぎたり、異素材を混在させたりすると、チグハグな印象に。
兵庫県宝塚市の事例では、既存のブロック塀とアルミ製デッキの色がかみ合わず、施工後に塗装し直すことになりました。

事前に完成イメージパースを作成し、プロと相談しながら進めることで、失敗は防げます。

気になる費用と相場感をリアルに把握する

ウッドデッキ・テラスの費用を構成する内訳

リフォームの検討で避けて通れないのが「予算」の問題。
一見シンプルに見えるウッドデッキやテラス工事でも、実はさまざまな要素が絡み合っています。

主な費用構成は以下の通りです:

  • 材料費(ウッド/人工木/タイルなど)
  • 基礎工事費(束石・コンクリート施工)
  • 加工費(サイズ調整、切断、塗装)
  • 設置費(人件費含む)
  • 追加設備費(屋根・照明・フェンスなど)

たとえば、3坪(約10平米)の人工木デッキを施工する場合の概算はこうなります:

  • 材料費:15,000円×10平米=150,000円
  • 基礎工事・設置費:約100,000〜120,000円
  • 合計:約250,000〜270,000円

ここに屋根や手すりなどのオプションを加えると、30万円〜40万円台が一般的です。

価格を抑えるなら「セット施工」や「在庫処分品」も視野に

「予算が厳しいから諦めようか…」とお悩みの方、ご安心ください。
価格を抑えるコツもいくつかあります。

まずおすすめなのが、「外構セット割引」を実施している業者を探すこと。
門柱・フェンス・テラスを一括で依頼することで、資材調達や運搬コストが抑えられ、全体的に5〜15%ほど安くなるケースもあります。

また、在庫処分品の利用も有効。
モデルチェンジ直前の型落ち製品や、倉庫保管の未使用品を使えば、資材費が20%以上割安になることも珍しくありません。

実際、名古屋市内の施工では、定価42万円のウッドデッキが処分品活用で29万円に抑えられました。

こうした情報は、リフォーム専門店やホームセンター、メーカー公式サイトのキャンペーン欄などから入手可能です。

DIYで安く仕上げたい?その前に知っておくべきこと

費用を抑える方法として、DIYを検討する方も少なくありません。
「休日に家族で組み立ててみようかな」と思うのは自然なことです。

ただし、ウッドデッキは単なる木材の組み合わせではありません。
基礎の水平・排水勾配・ビスの留め方ひとつで、耐久性や安全性が大きく変わります。

実際、DIYで施工した東京都練馬区のご家庭では、2年後に傾きが発生し、結局プロに再施工を依頼。
結果的に、最初から業者に任せた場合より1.5倍の費用がかかってしまいました。

どうしてもDIYに挑戦したい場合は、ホームセンターで販売されている「キット式デッキ」を活用し、平坦で地盤の安定した場所に設置するのが現実的です。

住まいと一体化させる!設計・配置のコツと注意点

方位と日射を意識することで快適性が激変

「せっかく設置したのに、夏は暑すぎて使えない」
これは実際に多い失敗例の一つです。
ウッドデッキやテラスの配置を考えるうえで、日射の角度や方位は非常に重要です。

たとえば、南向きに設置すれば冬は太陽光をしっかり取り込めて暖かい反面、夏は強い直射日光にさらされるリスクも。
そのため、夏の日差しを遮るために「オーニング(日除け)」「シェード」「パーゴラ」などを併用するのが効果的です。

一方、東側や西側に設置すると朝夕の光が差し込みやすく、心地よい時間帯を選んで使いやすくなります。
こうした方位と日照のバランスを考えることで、一年を通じて快適な屋外空間を実現できるのです。

室内との動線を意識して設計を

屋外空間は、室内との「つながり方」も大きなポイントです。
特にリビングと直接つながる位置にウッドデッキやテラスを設けると、使用頻度が格段に上がります。

具体的には、掃き出し窓の外に段差なく設置することで、出入りがスムーズになり、家事動線もラクに。
例えば千葉県市川市のご家庭では、ウッドデッキとリビングの段差を5cm未満に抑えることで、洗濯物の出し入れが劇的に効率化されたとのことです。

また、キッチンからの視線が届くよう配置すれば、子どもが遊んでいる様子を見守りながら料理ができます。
デザインだけでなく、生活動線に合った設計こそが、真の“使える外構”をつくる鍵となります。

水はけ・勾配設計で長寿命をキープ

見落とされがちなのが、「水はけ」の設計です。
地面に直接接するウッドデッキやテラスは、排水計画を誤るとカビや腐食の原因になります。

例えば、地面に勾配(傾斜)をつけ、1メートルあたり1~2cmの高低差を設けることで、雨水を自然に外へ流す設計が一般的。
この勾配設計が不十分なまま設置すると、水たまりができてしまい、結果的に劣化スピードが早まってしまうのです。

実際に、横浜市のある事例では、勾配不足により基礎部分が湿気を含み、わずか3年で床材の張り替えが必要になりました。
その後は砕石と透水シートを組み合わせて再施工し、10年以上メンテナンス不要な構造へと改善されています。

隣地・境界線との距離や目隠しの配慮も忘れずに

意外と後から気づくのが、「視線」と「境界」に関する問題です。
たとえば、ウッドデッキでくつろいでいたらお隣さんの2階窓から丸見えだった……というケースは珍しくありません。

そういった視線対策には、「目隠しフェンス」や「高木の植栽」が効果的。
高さ1.8m以上のルーバーフェンスを設ければ、視線を遮りつつ風通しも確保できます。

また、法的には建築物の設置には敷地境界から50cm以上の距離が必要とされる場合が多く、自治体によっては景観条例も関係してきます。
必ず事前に建築指導課などに確認することをおすすめします。

設置位置や構造を間違えると、最悪の場合は撤去命令が出ることもあるため、計画段階から十分に注意が必要です。

季節・ライフステージに応じた使い方を想定する

子育て世代には“屋外育児スペース”として活躍

小さなお子さんがいる家庭にとって、ウッドデッキやテラスは「屋根のある公園」として重宝されます。
裸足で歩けるように柔らかめの木材を使ったり、転倒リスクを下げるため滑り止め加工を施すなど、育児対応の工夫も可能です。

例えば、福岡市で導入されたデッキにはベンチ一体型の囲いが設けられており、お昼寝マットを敷いて赤ちゃんの外気浴にも使えるとのこと。
室内と違って、多少の汚れや音を気にせず過ごせるのも、屋外育児ならではの利点です。

成長にあわせて子どもの遊具を置いたり、小さなプールを広げたりと、柔軟に使える空間になります。

ペットとの共生空間としてのテラス設計

ペットを飼っている家庭にも、ウッドデッキやテラスは大きなメリットをもたらします。
「庭に出して遊ばせたいけど、土だと泥だらけになる」という声、よく聞きます。

そこで、タイル敷きのテラスや人工芝と組み合わせたデッキが重宝します。
汚れても水でさっと洗い流せるうえ、足にもやさしい素材を選べば安心して過ごせます。

特に犬用に滑り止め加工されたタイルや、UVカットの屋根材を採用すれば、夏でも安全。
実際に札幌市の事例では、リードフックや簡易ドッグシャワーを設置した「ペット専用デッキ」を構築し、来客にも大好評だそうです。

ペットとの日常をもっと豊かにしたい方には、ぜひ検討していただきたい使い方です。

高齢者や介護を見据えたバリアフリー対応

高齢のご家族がいる場合や、将来を見越した設計としても、ウッドデッキやテラスは有効です。
たとえば、段差解消スロープの設置、滑りにくい素材の選定、手すりの取り付けといった配慮を施すことで、安全で快適な屋外空間が実現します。

京都市内のある住宅では、和室から続くテラスを介護用の車椅子でも通れる幅に設計。
朝日を浴びながら新聞を読むというルーチンが、ご家族にとって貴重な時間になったとのことです。

また、段差のない構造は掃除のしやすさにも直結します。
今だけでなく、5年後・10年後の暮らしを想像しながら設計することで、価値あるエクステリアが完成します。

外構は「暮らし方」を変える力をもっている

日差しを浴びながらコーヒーを飲む朝。
子どもが笑顔で駆け回るデッキ。
雨の日でも洗濯に困らない安心感。
——こうした何気ない毎日の積み重ねが、人生の質をじんわりと底上げしてくれます。

エクステリアのリフォームは、単に“庭を飾る”ためのものではありません。
それは「家族との関係を深める」「暮らしの自由度を広げる」「未来の安心を手に入れる」ための選択肢です。

特にウッドデッキやテラスといった屋外空間は、用途も広く、季節やライフステージに応じて多様に活用できるのが大きな魅力。
素材・設計・費用などの選択肢も増えてきており、今では予算や目的に応じたカスタマイズが十分に可能です。

もちろん「手入れが大変そう」「お金がかかるのでは」といった不安もあるでしょう。
しかし、この記事でご紹介したように、工夫次第で予算を抑える方法や、メンテナンスを最小限に抑える選び方もあります。
一歩踏み出すだけで、今の暮らしに新しい風が吹き込むはずです。

もし「うちの庭、なんとなくもったいないな」と感じたことがあるなら、それはきっと、今が変わるチャンスの合図。
理想の外構空間は、数ヶ月後ではなく、あなたの決断ひとつで“今すぐ”始められます。

さあ、まずは小さな一歩から。
今日から「外で暮らす」ことを、真剣に考えてみませんか?

-エクステリア