お風呂リフォームを検討する際に、多くの方が気になるのが「工期(こうき)」、つまり“どれくらいの期間で終わるのか”という点です。家の中でも毎日使う場所だからこそ、「できるだけ早く終わらせたい」「工事中はどうやってお風呂に入ればいい?」など、スケジュールへの不安や疑問が多いのも当然です。
実際には、お風呂リフォームの工期は「工事の内容」「住まいのタイプ(戸建てかマンションか)」「追加工事や予期せぬトラブルの有無」などによって大きく変わります。
例えば、ユニットバスの交換なら一般的に3日~1週間程度で終わることが多いですが、配管の老朽化や土台の補修などが必要になると、1週間以上かかるケースも珍しくありません。また、工事中はお風呂が使えない期間が発生するため、その間の入浴や生活の準備も重要なポイントとなります。
このページでは、お風呂リフォームの平均的な工期や流れ、戸建てとマンションでの違い、工期が延びやすい原因やスケジュール調整のコツなど、リフォーム初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説しています。
「どんな流れで進むのか知りたい」「仕事や家事に支障が出ないよう準備したい」「なるべく短期間で済ませたい」――そんな方に役立つ工期のポイントと安心チェックリストを網羅しています。
スムーズに理想のバスルームを手に入れるために、正しい知識と準備を整えて、満足のいくお風呂リフォームを実現しましょう。
お風呂リフォームの工期はどれくらい?
お風呂リフォームにかかる期間は、工事内容や住まいの種類によって異なります。
まずは一般的な工期の目安や、戸建て・マンションそれぞれの違いを知っておきましょう。
一般的なリフォーム工期の目安
もっとも多い「ユニットバスの交換リフォーム」の場合、3日~7日程度が標準的な工期です。
以下に、リフォーム内容別の工期目安をまとめました。
工事内容 | 工期の目安 |
---|---|
ユニットバス交換(標準) | 3~5日 |
在来浴室→ユニットバス化 | 4~7日 |
部分的な補修や小規模改修 | 1~2日 |
配管工事・土台補修を伴う場合 | 1週間以上 |
ユニットバス交換は「浴槽・床・壁・天井をまるごと新しくする」標準的なリフォームですが、既存浴室の解体・設置・配管調整など一連の作業が発生します。
在来浴室(タイルやモルタル造り)からユニットバスに変更する場合や、古い建物の土台補修が必要なケースはやや長めの工期になることも。
戸建てとマンションで異なるポイント
お風呂リフォームの工期や流れは、「戸建て」と「マンション」で違いがあります。
- 戸建ての場合
比較的自由度が高く、間取り変更や増築、配管工事も柔軟に対応できます。
ただし、老朽化やシロアリ被害、土台腐食が見つかった場合は追加工事で工期が延びやすい傾向です。 - マンションの場合
管理規約や共用部の制限、搬入時間の制約(騒音や作業時間の制限)が工期に影響します。
また、構造上の理由で“配管位置や浴室サイズの変更ができない”ケースも。事前に管理会社と相談し、工事日程や内容をしっかり確認しておきましょう。
工事前に知っておきたい!リフォーム前の準備と注意点
スムーズな工事・無駄のない工期のためには、工事前の準備がとても大切です。
ここでは、リフォームが始まるまでの流れと、工事期間中の生活準備について解説します。
工事開始までの流れ(見積もり・契約・日程調整)
- リフォーム業者選び・現地調査
まずは複数社から見積もりを取り、実際に自宅を下見してもらいます。希望条件や設備、工事範囲を相談しましょう。 - 見積もり確認・プラン決定
工事内容・費用・設備の詳細を比較し、納得できるプランを選定します。
この段階で「追加工事の可能性」「オプション費用」「工期の目安」も必ず確認してください。 - 契約・日程調整
内容が決まったら契約を結び、具体的な工事日程を調整します。メーカーからユニットバスや設備の納品日も事前に確認しましょう。 - 工事前の最終準備
工事直前には、浴室・脱衣所の片付けや貴重品の移動、工事車両の駐車スペース確認などもお忘れなく。
仮住まいやお風呂が使えない期間の過ごし方
お風呂リフォーム期間中は、一時的に浴室が使えなくなるのが最大のデメリットです。
特に3日以上の工事になる場合、事前に代替手段を考えておく必要があります。
- 近隣の銭湯・スーパー銭湯・温泉施設を利用
- 家族や親族宅でお風呂を借りる
- シャワーだけ使える場合はシャンプー・体洗いのみで乗り切る
- スポーツジムや健康ランドの入浴施設を活用
リフォーム業者によっては、銭湯の無料チケットや割引クーポンを配布するケースも。
事前に「何日くらい使えないのか」「工事中の入浴手段はどうするか」を家族で話し合っておきましょう。
お風呂リフォーム当日の工事工程と流れ
実際のリフォーム当日には、どんな作業がどの順番で進むのでしょうか?
ここでは、代表的なユニットバス交換リフォームの工程を例に、分かりやすく解説します。
解体から設置・仕上げまでの主な工程
- 養生作業・搬入準備
玄関や廊下、脱衣所を傷つけないように養生シートを敷き、資材や工具の搬入準備をします。 - 既存浴室の解体・撤去
古いユニットバスやタイル・浴槽を解体。ごみや廃材を搬出します。
(※戸建ての場合は土台の点検・補修が入ることも) - 配管・電気工事
新しいユニットバスのサイズや位置に合わせて、給排水管や電気配線を調整・新設します。 - 新しいユニットバスの組立・設置
メーカー指定の施工マニュアルに従い、壁パネル・床・浴槽・天井を順に組み立てます。 - 換気扇・照明・水栓金具の設置
シャワーやカラン、換気扇や照明器具も取り付けていきます。 - 仕上げ・点検・清掃
全体を確認し、動作チェックや水漏れテストを実施。
工事後は簡単な清掃も行い、養生を外して完了です。
各作業の所要時間と職人さんの動き
- 解体作業:半日~1日
- 配管・電気工事:半日~1日
- ユニットバス組立:1~2日
- 仕上げ・点検:半日
職人さんが毎日来るわけではなく、工程ごとに専門職が出入りするスタイルです。
「今日は何をやるのか」「次は何の作業か」を事前に確認しておくと、生活の予定も立てやすくなります。
工期が延びる主な原因と対策
お風呂リフォームはスムーズに終わることが多いものの、予想外に工期が長引いてしまうこともあります。
ここでは、よくある工期遅延の原因と、できるだけスムーズに進めるための事前対策を解説します。
追加工事・予期せぬトラブル事例
- 配管や土台の劣化・腐食
古い住宅や在来工法の浴室では、解体して初めて“給排水管のサビ・漏水”や“土台の腐食”などが見つかることがあります。こうした追加工事が必要になると、2日~1週間程度延長になる場合も。 - 搬入経路や設備納品の遅れ
マンションの場合、エレベーターの利用制限や資材搬入経路が想定と違う場合、作業が遅れることがあります。また、発注したユニットバスや給湯器の納期遅れが発生すると、着工後に工期が延びてしまうケースも。 - 天候や周辺環境の影響(戸建ての場合)
大雨・強風など悪天候による作業中止や、周辺の道路工事・近隣トラブルなどが思わぬ工期延長につながることもあります。
スムーズに進めるための事前対策
- 事前調査・現地確認の徹底
工事前に現場をしっかり調査してもらい、配管・土台の状態や搬入経路を業者と細かく確認しましょう。
「追加工事の可能性」「見積もり外の費用」がどこに出やすいか、納得いくまで事前に質問しておくことが大切です。 - 余裕あるスケジュール設定
数日間は工期が延びる可能性を見越して、余裕を持ったスケジュールを組むことが安心です。
また、希望する工期がある場合は、契約前に必ず業者と相談し、工期厳守のための対応策を話し合いましょう。 - 設備納期や部材在庫の事前確認
ユニットバス本体や主要設備は、納品までに数週間かかることも。工事日程と設備納期がきちんと調整できているか確認してください。 - 工事内容の変更は早めに伝える
途中でプラン変更やオプション追加を希望する場合、早めに業者へ伝えましょう。工事開始後の追加依頼は、どうしても工期延長につながりやすくなります。
よくある質問Q&A|工期・スケジュールの疑問を解決
ここからは、リフォーム工期やスケジュールについて寄せられる“よくある質問”とその回答をまとめます。
短縮できる場合/長引く場合は?
- Q. 工期を短縮できるケースは?
A. ユニットバスの交換だけで、配管や土台に問題がなく、標準仕様の場合は最短2~3日で完了することもあります。マンションは共用部の制約が少なければ戸建てより短い場合もあります。 - Q. 工期が長引く主な理由は?
A. 配管・土台の追加工事、設備納期の遅れ、プラン変更などが主な原因です。また、繁忙期(春・秋)は業者のスケジュール調整が難しく、希望通りの日程で進まないことも。
工事中のお風呂・生活はどうする?
- Q. 工事中、お風呂が使えない期間はどのくらい?
A. 一般的なリフォームなら3~5日間は入浴不可。部分的な補修や工事内容によっては短縮できる場合もあります。 - Q. 工事中の生活の工夫は?
A. 近隣の銭湯・温浴施設や親族宅を利用する、スポーツジムや健康ランドの会員になるなどが主な方法です。小さなお子さんや高齢の家族がいる場合は特に、入浴スケジュールを事前に調整しましょう。 - Q. 工事中に在宅していなければいけない?
A. 原則として工事初日と最終日は立ち会いが推奨されますが、それ以外の日は事前に業者と打ち合わせて、外出も可能です。セキュリティや貴重品の管理には十分注意しましょう。
お風呂リフォーム工期のまとめと安心ポイント
失敗しないためのスケジュール管理術
- 工期に余裕を持たせた計画と、事前の準備・確認がリフォーム成功のカギです。
- 契約時には「工期の目安」「工程表」「追加工事時の対応」などをしっかり書面で残し、いつでも見返せるようにしておきましょう。
工期中にチェックすべきこと
- 毎日の進捗を写真やメモで記録し、疑問点はその都度職人さんや担当者に確認。
- 完成前に気になる箇所(配管の位置・仕上げ・設備の動作など)は遠慮せずチェックし、必要があれば工事中に修正依頼を。
万が一工期が延びても、正しい情報共有と柔軟な対応ができればストレスやトラブルを大きく減らすことができます。
まとめ|お風呂リフォーム工期の正しい知識で安心のリフォームを
お風呂リフォームの工期は、一般的なユニットバス交換なら3日~1週間ほどが目安ですが、工事内容や住まいの状態、戸建て・マンションの違い、追加工事の有無などによって大きく前後します。特に、配管や土台の老朽化による追加工事や設備の納期遅延は、予想以上にスケジュールへ影響することもあります。
しかし、事前に工事の流れや工程、工期が延びる主な原因とその対策を知っておけば、いざという時にも落ち着いて対応できます。工事開始までの段取りや、工事期間中の生活準備、毎日の進捗チェックなどをしっかり行うことで、スムーズで安心なリフォームが実現します。
また、工期や工程表、追加工事の際の対応策などは、契約時にきちんと書面で残し、疑問や不安があればその都度担当者へ相談しましょう。
お風呂リフォームは、「どれくらいの期間で終わるのか」という点だけでなく、「その間どう過ごすか」「万が一の時どう対応するか」まで含めて、余裕あるスケジュールを立てておくことが成功へのポイントです。家族の入浴や生活リズムを守りつつ、理想のバスルームを手に入れるために、正しい工期知識と段取りで安心のリフォームを進めてください。